皆様お久しぶりでございます。
なんだか気負いしすぎちゃって
筆がトントントントンヒノの2トンぐらいの重さに……
もっと気楽に楽しーーーく
僕自身楽しめたらな~と
短いのを書いていきます
文章力が拙いですが、楽しむこと前提で書きなぐってますのでご容赦くださいませ。
それでは、はじまりーーーまじまりぃぃぃぃぃーーーー!!
【ゼスリラ★ショートショートしよっと】
「ちゃら」
電車で泣きじゃくる赤ちゃん
周囲の人が迷惑そうにしている
車内の空気が重い
僕には見える……
くそっ、どうして
世界のバランスなんて僕には関係ない
均衡を保たなくちゃいけないなんて誰が決めたんだよ!
僕の心はもう限界だ。このまま放っておけない。
僕は自分を殴った。
……ダメだ泣き止まない
頭を電車のドアにぶつけた。
……目の前のおじいちゃんが元気になっちゃった。
違う、間接的だとだめなのか……
早くあの赤ちゃんをどうにかしないと……仕方ない
僕は、おもむろに赤ちゃんの前まで小走りで近寄った
赤ちゃんの母親が身構える
僕はできるだけ大きな声で
この可哀想な赤ちゃんに罵声を浴びせる
「このクソガキ、ピーピー泣いてんじゃねぇ!電車ん中で迷惑なんだよ!」
周囲からの冷たい視線
それどころか、熱血漢のオジサンにぶん殴られ、次のホームで蹴落とされた。
僕はすっと顔を上げ、泣き止んでいる赤ちゃんを見ながら、笑みを浮かべた
ゾッとした顔で僕を見る、赤ちゃんの母親
電車が発車し、どんどん遠くなる僕の意識
こんな力いらない……
だけどあの赤ちゃんが助かってよかった
これでまた、世界の均衡は保たれた
僕が人から嫌われ、マイナスになるたび
誰かをほんの少し、プラスに出来る。
僕にはそんな力があるみたい……
本当のことを言えればどんなに楽か……
でもそんなことして、僕に同情心が集まれば、僕の周りでどれだけの不幸が起きるのかと思うと
怖くて何も出来ない。
世界のバランスとか平和とか
本当はなんの興味もない。
だけど、目の前の人が不幸になるのは見たくない。
エゴだよね。僕は弱い。
僕は子供の頃、良く交通事故を目の前で目撃していた。僕は無傷。
今思えばこの頃から、このバランスの力を使っていたのかもしれない。
本当なら僕が事故にあうはずで
誰かが身代わりになってしまった……
と言う事だ。
僕がこれまで生きてこれたのは
誰かにマイナスを負わせて
僕がプラスになっていただけ
自然災害が身の回りで起きても
僕はかすり傷一つなく、生き延びてきた。
僕がこの力に気付き始めたのは
中学の時、好きだった女子に告白して
フラレ、その一部始終をクラス全員からこっそり覗き見され、大恥をかいた時。
親友だと思ってた奴にしか、告白する場所も日時も教えてなかったから
そいつにバラされたんだと思った……
で、その後その親友が僕の好きな子とと付き合ってるって知った時
誰かが不幸になると誰かが幸せになるんだなーってね。
ほんでもっていろいろ調べたら
世界のバランスとか均衡とか、そんな考えに辿り着いちゃって
これ、僕がマイナスになれば誰かがプラスになるって事なのかな?と……
でも実験してみないと
僕は色々試してみた。
弱ってる昆虫の前で思いっきりホッペをつねってみた。心なしか虫くんは元気になった。
僕が財布を落としたら、拾った人がウハウハに……ってこれは違うか
僕がタンスの角に小指をぶつけたら
母さんが笑い転げていた。まあ心配もしてくれて、血は出てないんだけど何故か絆創膏。母さんありがとう。
スクランブル交差点のド真ん中で
すっ転んだら、周囲の人が笑いを堪えていた。
ピンポンダッシュしてた子供の代わりに家主に怒られてみた。影で見てる子供達の笑顔がまぶしい。
でも、どれも確証にかける。普通のことと言えば普通のことだから
そんなある日僕は、生まれて初めて
交通事故に遭った
道路に飛び出した猫を助けようと思って……幸いかすり傷程度ですんだし
何より猫が轢かれずに済んだ。
で、その日から僕の頭はおかしくなった。変なものが見えるようになりました。猫の祟? えっ? 助けたのに?
まあいいや……
頭がおかしくなったと言うか
人や動物の周りに、オーラのような色が見えるようになって
その色がその人から漏れ出てるような感じで……
どんどん減って行く感じの人は
本当にヤバイ。さっき電車で泣いてた赤ちゃんは黄色の光が漏れ出て今にも死んでしまいそうだった。
僕がホームに蹴飛ばされた後は
緑色の光が赤ちゃんに集まってきてる感じになってて、多分もう大丈夫だろう。
多分この力を持ってるのは僕だけじゃない。気付いてないだけで
みんな持ってるかもしれない。
世界が崩壊するほどの危機が
起きた時、たくさんのマイナスが発生し、それによって生み出されたプラスの力で世界は救われるのかもしれない。
あれ? なんだろう?
画面に人の顔が見える
こんなのは初めてだ
僕は直感した。
これは未来の映像だ
僕がこれを書いている今じゃなく
未来でこれを読んでいる誰か
今この瞬間この文字を読んでいるあなたが僕には見えたんだ。
画面がどんどん黄色になって
赤になって……
ヤバイ、このままじゃ
し、仕方がない
「おいテメェ! ニヤニヤしながら学級新聞読んでんじゃねぇよボケがぁ! とっととスマホ消して寝ろっ!」
あれ? おかしい……
緑の光にならない。
まさか、あなた! 僕に同情してるんじゃ?
ダメだ、ダメだよ!
これじゃあ、助けられないよ。どうすればいいんだ、どうすれば……
僕の視界が涙で滲む。何も見えない。
こんな力いらない。結局誰も救えない。僕は無意味な存在なんだ。
ちょっと待ってて……
精神的なマイナスじゃもうダメみたいだから、物理的にマイナスを生み出すしか……
ボガっ、アゼっ、ナバっ……
カキーーーン!
ジャげジャげムザァーーーカチッ
コロンっ……
ふぅ、もう大丈夫みたい。あなたから緑色の光が満ち溢れて……
…………
…………
…………
END