
「T2 トレインスポッティング」観てきた。
「1」のインパクトは無いのの、毒が後から回ってくるタイプの映画だと感じた。
ダニー・ボイルが得意なオールオアナッシングな展開で最後にカタルシスが待っている映画だけど、どこか虚しく始まり、虚しく終わって行く印象を受けたよ。
内容は全然違うけど、「キッズ・リターン」の要素もあったからか。
「1」でドラッグから生還してハッピーエンドで終わりでは無く、「T2」はリアルな現実を描いていた所で好みが別れると思う。
まだ無垢な幼少期や「1」のまだ取り返しのつく年代の映像をノスタルジックな加工で所々に挿入しているのが効いていたな。
これが「T2」のテーマでもある、「1」の「未来を選べ。」張りの強烈なメッセージでもある「未来は無い。」に繋がるし。
映像と音楽はコラージュと編集が恐ろしく上手かったけど、これは完璧にダニー・ボイルの独特のセンスだな。
これを観るだけでも価値はあるよ。
そう言えば、今作のユアン・マクレガーとプロディジーのリアム・ハウレットが物凄く似てたなあ(笑)
イギー・ポップの「ラスト・フォー・ライフ」をプロディジーがリミックスしてるのも、因縁を感じるね。
ネタバレになるからアレだけど、この曲の使い方がグッときて抜群に上手かったな。
勿論オリジナルを使わないのも、この映画のメッセージだと思う。
まさに本質をついていた。
この点からか、ちょくちょく使われてたブライアン・イーノの「ディープ・ブルー・デイ」や「ボーン・スリッピー」の新しいヴァージョンの「スロウ・スリッピー」とか他の新旧使われている曲すべてがノスタルジックに感じた。