【手紙風小説】Googleストリートビューコンシェルジュ[第1話]

柳川さんへ

あなたが月に移住してからはや二年が経ちますね。

月での暮らしはいかがでしょうか。

僕は相変わらず地球で職を転々としています。

先日「Googleストリートビューコンシェルジュ」という仕事を始めました。

Googleのストリートビューで面白そうな景色を見つけて、それを発表するという仕事です。

1件の発表につき、1人の女子大生とセックスできるチケットを2枚、自治体からもらえます。

僕はこの2枚のチケットのうち1枚を安井という生活保護受給者にプレゼントし、残りの1枚を「ヒサシブリヤナ・ジンナイ」というだんじり好きのおもんない日系フランス人に渡してコントレックス24本ケースと交換してもらっています。

今日は、Googleストリートビューで不思議な景色を見つけましたので、世間に発表する前にあなたにだけそっと教えたいと思い、筆を走らせています。

画像その1

これは、茨木市双葉町にある「ホルモンなかみ屋」というお店の角です。

このお店の前で野菜の直売をしている人がいます。お店が営業していない時間を利用して軒先を借りているのかもしれませんが、真相は定かではありません。

ですが、この位置から少し前に進むと、野菜の直売所が突然消滅してしまうのです。

画像その2

面白いと思いませんか？少なくとも「ヒサシブリヤナ・ジンナイ」の「父さんゴリゴリやな～」というギャグよりは面白いと思います。

これからも、不思議な風景が見つかり次第、柳川さんにお手紙を出そうと思います。月での開発事業、頑張ってください。

P.S.これは2019年7月に撮影されたストリートビューですので、この手紙が月に届く前に更新されていたらごめんなさい。

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ライターを目指していますが、仕事がなく、何度も自殺未遂をしています。生活保護の申請も断られました。お腹が空いています。おにぎりとチャンジャが食べたいです。助けてください。仕事をください。